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高原英里『不機嫌な姫とブルックナー団』

天才作曲家にして非モテの元祖・ブルックナーを偏愛するオタク3人組との出会いが、夢を諦めた文系女子の運命を変える?
ままならない人生に心ふさぐ人々へ、エールを送る異才の書下ろし快作!
小川洋子氏、穂村弘氏推薦。

 

高原英里『不機嫌な姫とブルックナー団』(講談社)読了。
19世紀を代表する作曲家ブルックナーが好きな主人公は、コンサート会場で同じくブルックナー好き(ブルオタ)の3人に声をかけられる。ブルックナー団を自称するメンバーのうちの一人がファンサイトに公開しているブルックナーの自伝的小説を読むうち、その作品世界にいつの間にかのめり込んでいく、というお話。

ブルックナーという作曲家を私は知らなかったのですが、この小説を読んで大好きになりました。愚かで間抜け、創作意欲と才能はあるのに何かと馬鹿にされ、女にはモテず、社交場での空気も読めず演奏家には楽譜どおりに弾いて貰えないブルックナー。かわいそうだけど、やっぱり馬鹿だったのかなあと思わざるを得ないエピソードが満載で、終始笑えました。

また、ブルックナーの小説を読むうち、主人公がかつて諦めてしまった自分の夢を思い出す流れは、自分自身身に覚えのある気持ちなので、グッときました。
たとえ格好悪くても、創作をあきらめない人間はそれだけで魅力的だということを教えてくれる、とても良い作品です。

 

難を言えば、ページ数が200ページ弱ととても短く若干物足りなさを感じたこと。
作者に書く気がなかったと言われればそれまでだけど、もっと主人公とブルックナー団の掛け合いを読んでいたかった。

 

 

不機嫌な姫とブルックナー団

不機嫌な姫とブルックナー団