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本のあらすじ、感想を書き留めるブログ

吉田篤弘『京都で考えた』

答えはいつもふたつある。

 吉田篤弘が、京都の街を歩きながら「本当にそうか?」と考えたこと。

 この街で考えたことを、これまでに何冊かの本に書いてきた。ただ、それらのほとんどは小説だったので、物語のどの部分が京都で考えたことであるかは判らない。いまこうして書き始めたこの本は小説ではなく、京都で考えたことをありのままに書こうという本である。――本文より(Amazonより)

 

 

私は京都出身で、住んでいるときは何も思いませんでしたが、年に数回帰省すると、他の県にはない空気を感じます。お寺や神社の佇まいであったり、山に囲まれた土地特有の気温の変化だったり、説明がつくものとつかないものが共存している。京都というのは、そういう街なんです。

吉田篤弘さんの書く小説は、読むとどこか日常の上に非日常のオブラートを重ねたような、不思議な気持ちにいつもさせられますが、京都からインスピレーションを得ているとこの本で語られていて、合点がいったのでした。

 

 

京都で考えた

京都で考えた