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山崎ナオコーラ『ネンレイズム/開かれた食器棚』

“おばあさん”になりたい、自称68歳の村崎さん、未来でなく“今”を生きたい紫さん、“徐々に”年をとりたいスカート男子・加藤くん。町の公民館の「編み物クラブ」に通う未来は未定!高校3年生の冬ものがたり。

 

 

「ネンレイズム」は年齢、「開かれた食器棚」は出産について、 社会を通して自然と刷り込まれてしまった「常識」を疑問視してくれる、素敵な小説でした。

 

特に「ネンレイズム」の主人公、村崎紫ちゃんは、山崎ナオコーラさんにしか書けない可愛さが出ていて、この子が編み物を通してお年寄りとやり取りするシーンがとても良い。彼女がどんな大人になるのか気になったし、いつか続編を書いて欲しいです。

 

ただ、少し難を言うと、小説のなかに、作者が本当に伝えたいだろうことが上手く溶けこんでいなくて、違和感を感じるシーンがありました。

例えば高齢出産について書かれているところ。キャラクターが思っていること、というよりも、作者自身の主張のように感じられて、少し冷めてしまったし、そこだけが残念に思いました。

 

ネンレイズム/開かれた食器棚