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本のあらすじ、感想を書き留めるブログ

石田衣良『1ポンドの悲しみ』

数百キロ離れて暮らすカップル。久しぶりに再会したふたりは、お互いの存在を確かめ合うように幸せな時間を過ごす。しかしその後には、胸の奥をえぐり取られるような悲しみが待っていた―(表題作)。16歳の年の差に悩む夫婦、禁断の恋に揺れる女性、自分が幸せになれないウエディングプランナー…。迷い、傷つきながらも恋をする女性たちを描いた、10のショートストーリー。

(Amazonより)

 

30代の恋愛をテーマにした短編集。東京に住む同年代の女性が読めば共感できるかもしれない。私には少しキラキラしすぎて、全編ドラマみたーいと思いながら読みました。

 

印象に残ったのが、本を読む男としかうまくいかない女性が主人公の「デートは本屋で」という作品。相手がどんな本を読むか探りながら「この人、合格だ」と呟くシーンがあって、こういう人多そうだなあって思いました。

私も好きな作家、読む作家で人のこと判断しがちだったので。最近はその考え方自体が思い上がりで、本なんて読んでも読まなくてもどっちでもいいよ、というスタンスです。

 

パートナーの条件に「本を読む人」という縛りを設けることで、出会いの可能性を狭めている感じがとてもしました。

 

 

1ポンドの悲しみ (集英社文庫)

1ポンドの悲しみ (集英社文庫)