三浦しをん『本屋さんで待ちあわせ』
【内容】
1日の大半を本や漫画を読んで過ごしている作者の、新聞や雑誌で掲載された文章をまとめた書評集。
本が好きで好きで仕方がないんだろうな、と思う前のめりな文章。あらすじや話の構造にせまるというよりも、どれだけその本が自分の心を揺さぶったか、どれだけ人間を描けているか、にポイントをおいてる印象を受けます。
作者もまえがきで「『好きだー!』『おもしろいっ』という咆哮になっちゃってる」と書いていますが、本当にそんな感じ。
じゃあ書評として成り立ってないんじゃないの?と聞かれると、頷くしかないのですが、三浦しをんの場合、もうお家芸というか、それが持ち味で小説やエッセイを書く人だから、読み物として充分面白いんですよね。
取り上げているのは、小説だけでなくノンフィクションや古典芸能など多岐にわたります。
いろんなジャンルを読みたいと考えている方は参考にできるのではないでしょうか。